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『ファイアーエムブレム 風花雪月』について語りたい【1】出会い

皆さんは『ファイアーエムブレム 風花雪月』というゲームをプレイしたことはありますか? このゲーム、大聖堂に併設された士官学校に集った生徒たちがそれぞれの信念のもと、国の未来をかけて三つ巴でぶつかり合うことになる、野望あり、戦闘あり、謀略あり、友情あり、恋愛あり、これでもか‼︎ という盛り沢山な内容なんです。

その上何がすごいって、とにかくストーリーがすごい‼︎ これでもかと練り込まれ、細かなところまで気を抜いていないのです。

しかも、会話が発生するキャラクターは、モブさんも含めてフルボイス。豪華‼︎ たくさん喋ってくれます‼︎ うれしい‼︎

戦闘シミュレーションを楽しみつつ、繰り広げられる戦いに横たわる壮大なストーリーを、ちょっと腐目線で見つつ、恋愛要素を面白がりつつ、翠風→蒼月→煤闇→銀雪→紅花と5周プレイして全ルートを制覇。その後翠風→蒼月→翠風と続けています。何度結末を迎えても新しい発見がある、本当に奥が深い物語なんです。まさしく神ゲー。

本作、アメリカ・ロサンゼルスにて開催された全世界のゲームメディアが選ぶゲームアワード「The Game Awards 2019」ではBest Strategy GameとPlayer’s Voiceを、「日本ゲーム大賞2020」で優秀賞を受賞されました! おめでとうございます!

ということで、ステージクリアのための戦略とか攻略法とかは脇に置いておいて、とてもハマっている私の推しゲー『ファイアーエムブレム 風花雪月』について、好き勝手に語りたいと思います。

 


ファイアーエムブレム 風花雪月 紹介映像

 

「ファイアーエムブレム」との再会

「ファイアーエムブレム」は、任天堂からファミコンソフトとして出された『暗黒竜と光の剣』に始まるロールプレイングシミュレーションゲームで、シリーズ最新作が『風花雪月』となります。「勇者の血を引く王侯貴族の少年(青年)が、大陸を救うべく、騎馬や剣士、魔法使いなどのいる軍を指揮して敵と戦っていく」というのが、ほぼすべてのシリーズに共通する物語の大筋です。

私は反射神経を使うようなゲームは全然ダメで、格闘ゲームやシューティングゲームはお手上げ。なので、「ファイアーエムブレム」以外でプレイするゲームは、ほぼほぼRPGでした。ですが、環境が変わって時間をかけてじっくりやり込むタイプのゲームをプレイするのが難しくなってきたし、新しくなっていくゲーム機を追いかけて買い替えていくのも大変だし、ということで『聖戦の系譜』を最後に、ずーっとゲームそのものから離れてしまっていました。

そして時は流れて、今ではスマホでみんながちょっと空いた時間に気軽にゲームを楽しむのが当たり前になりましたよね。私も電車を待つ間など手持ち無沙汰になると単純なパズルゲームをして時間をつぶしていましたが、そのスマホのゲームアプリとしてリリースされた『ファイアーエムブレム Heroes』に出会ってしまったんです。それは何年もの時を経ての「ファイアーエムブレム」との再会でした。

 

ちょっとだけ『Heroes』のお話

アスク王国を舞台に、かつてハマった「ファイアーエムブレム」の世界をコンパクトにスマホで遊べるようになっている『ファイアーエムブレム Heroes』。しかも英雄たちを召喚するという設定によって、今まで発売されてきたシリーズに登場するキャラクターを自分の陣営に加えていくことができるのです。

出撃して戦ってそれぞれのレベルが上がっていくにつれて、自分がプレイしてきたことのあるシリーズだけでなく、情報としてだけ見知っていた未プレイのシリーズのキャラクターたちにも、だんだんと湧いてくる愛着。『ファイアーエムブレム Heroes』の主人公であるアスク王国の王子アルフォンス(←とても良い子)を尊重しつつも、フィンの実装に大喜びし、お気に入りになったルフレやアイク、ワユちゃん、タクミくんたちを愛で、会社から出るとすぐにスマホを取り出してはせっせと召喚した英雄たちを出陣させ育てるという状態に。英雄たちの人数が増えていくうちに、それぞれのキャラクターについて詳しくなっていき、未プレイのシリーズもやる機会があったらよかったのにな〜などと思うようになっていきました。

 

 『風花雪月』との出会い

情報って関心を持ち始めると、不思議とあちらから飛び込んできてくれるようになりますよね。そうです、「ファイアーエムブレム」の新作の情報が私の所に飛び込んできたのです! なんというタイミングの良さ‼︎ 

スマホのゲームアプリでやってるんだからいいじゃないのとは思いつつも、抗えずやっぱりSwitch用ソフトとして出る「新作」が気になってしまうように。『風花雪月』というタイトルであること、主人公は士官学校の教師として生徒を育て共に戦うという、今までとちょっと趣の違うストーリーであることを知り、一層興味が湧いていきます。そして極め付けはこの映像ですよ。


ファイアーエムブレム 風花雪月 [E3 2019 出展映像]

 

プレイした今改めて見返してみると、ゲームの中での場面が思い出されて、この映像のカッコ良さに感動してしまいます。

 

守り育てた教え子との
はじめての同窓会は
血の雨が降った

 

これですよ、この不穏な感じ‼︎ なんなんですか⁉︎ みんな同じ学校に通っていた仲間じゃないんですか⁉︎  それがどうしてこんなことになってしまうんですか⁉︎ 

ということで、映像を見てプレイしてみたいな〜とウズウズしてきたものの、もう何年もずっとゲームから遠のいていたので、戦闘シーンのグラフィックのリアルさにビビり、自分には無理かもと尻込み。だって私が知っている「ファイアーエムブレム」は『聖戦の系譜』まで。「スプラトゥーン」などを、ちょろっと借りてやらせてもらったりしてゲームの画面がキレイになったのは感じていたけれど、「ファイアーエムブレム」もここまで進化しているとは思わなかったのです。

なんだかもう「ファイアーエムブレム」が手の届かない存在になってしまった気がして、もうゲームはやる時間ないしな〜と背を向けて我慢していました。が、相方の頼みごとでちょこっとお仕事をしてあげた謝礼に何か買ってくれると言われて、思わず買ってもらっちゃったんですよ! 『ファイアーエムブレム 風花雪月』を! だって‼︎  自分へのご褒美ですから!

とはいえ、一度やり始めたが最後、ゲームに集中するあまり家事も放棄し寝る間も惜しんでプレイしてしまう自分の姿がはっきりと見えたので、気持ちが昂っている状態だとマズいのでは? と手を出すのがためらわれ、さっさと始めればいいものを、少し落ち着くまで置いておくことにしたんです。

せっかく買ってやったのに私がなかなかプレイしないということで、相方がプレイ開始。聞いていた話では、そこまで「ファイアーエムブレム」が好きそうではない感じだったというのに、食事を終えたらすぐさまゲームを始め、せっせと進めていく奴の様子を見ていて結局うらやましくなり、相方が選んだルートをクリアするのを待ってプレイを開始することにしました。

プレイし始めた結果どうなったかといえば、案の定『ファイアーエムブレム 風花雪月』の世界にドップリとハマってしまい、Switchを握りしてめて毎日夕食後にプレイをするという妙に規則正しい毎日を今も継続しています。

 

どんなゲームなの?

『ファイアーエムブレム 風花雪月』は戦闘時と平時とで2つの顔を持っています。

戦闘では、主人公を含めた味方全員をチェスや将棋のようにマップ上で動かし、敵を倒していきます。剣士や騎士など何種類も兵種があり、それによって移動できる範囲や使う武器などが変わってきますが、味方のどの子を何の兵種に育てるか、何の武器を得意とさせるか、それは自分の育て方次第。実際に私は、魔法ではなく槍を投げて敵を倒す魔法使いや、拳で闘う剣士を育てたりと好き勝手な育て方をしてます。

しかも『信長の野望』や『三国志』で有名なコーエーテクモさんとタッグを組んで開発されているからということがあるのでしょうか、攻撃方法の選択肢が多く、攻撃シーンのグラフィックもかっこいいので、どの攻撃で敵を倒そうかな〜と考えるのも楽しいんです。主人公自らボスを倒していくのも良いですが、生徒がとどめを刺すと「頑張ったね!」って褒めたくなっちゃいます。

平時では、自分が受け持つ学級の生徒たちを指導するだけでなく、士官学校のある大聖堂内をグルグル探索しつつ、他の学級の生徒たちとも会話を楽しんだりできるのですが、この会話がとにかくすごく練られているんです。会話を重ねるうちに、その生徒の親が別の生徒の親の仇であったり、軽薄そうでいて実は深刻な悩みを抱いている生徒だったり、国同士の微妙な力関係などが分かってきたりします。このキャラクターたちとの会話が、物語の大きな流れを補完し具体性を持たせてくれるので、話すほどに「そういうことだったのか!」と欠けたピースがハマっていく感覚を味わうことが増えていくのです。

会話をすれば生徒の人となりが見えてきて、当然愛着も湧いてきます。可愛い生徒全員とともに未来を目指したくなるところですが、選べるのは「黒鷲」「青獅子」「金鹿」と3つある学級あるうちの1つのみ。しかもゲームは2部構成になっていて、前半の士官学校での平穏な日々が後半になると一変。なんとこのゲームの舞台となるフォドラという地で、国の未来の理想や理念を掲げて三つ巴の戦争に突入するのです。どの学級を選ぶかという選択は、主人公の運命がこの戦争に巻き込まれることによってどう変わっていくかの大きな鍵となっているのです。

そんなこと言われると、どの学級を選べばいいか困ってしまいますよね。ということで、それぞれの学級の簡単な紹介を。

 

黒鷲の学級(アドラークラッセ)
アドラステア帝国出身者の集まる学級。級長の皇女エーデルガルトは次期皇帝。銀髪の少女で、武器は斧を得意としています。クラスメイトたちは皇帝に仕える家臣の子息や息女たちです。

 

青獅子の学級(ルーヴェンクラッセ)
ファーガス神聖王国出身者の集まる学級。級長は王子であるディミトリ。長身で金髪碧眼の彼は、槍を得意とします。クラスメイトたちはこちらも家臣の子息や息女ですが、幼馴染みや友達関係にある人物が多め。

 

金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)
レスター諸侯同盟の出身者たちの学級。級長のクロードはリーガン公爵家の嫡子で、現盟主の孫。黒髪で褐色の肌を持つ彼は、弓を得意としています。貴族だけではなく、平民出身者も多いのが特徴的な学級です。

 

この通り、出身国ごとに3つに分かれている学級。それぞれの国は、このゲームの舞台であるフォドラの地で互いに勢力を分かち合い均衡を保っています。そんな世界で成長した生徒たちが三つ巴で戦うことになるということは、つまり、それぞれの国を背負っての戦争をするということを意味しています。

フォドラを分割する3つの国

この均衡を破る戦争が起きてしまうのです

主人公は、担当した学級の生徒たちを教え導き、共に戦っていきますが、その倒すべき敵国の兵となり立ちはだかるのは、自分が選ばなかった学級の生徒たちなのです。なんて酷い……。軽く地獄絵図ですね。そういう妙にシビアなとこ、嫌いじゃないです。

で、どれか学級を選ばないと先に進まないわけなんですが、エーデルガルトは値踏みするような目で見ていたし、ディミトリはどこか陰があるように感じるし、クロードは愛想がいいけど目が笑っていなかったしで、主人公が抱くそれぞれの級長の第一印象はあまり良くありません。

でもこれって制作側からの「配慮」なんだろうと思います。物語の後半で自分が選ばなかった学級の生徒=敵として再会することになるで、必要以上に好印象だと後が辛くなりすぎてしまうのです。

さて、担任する学級を選んでいよいよ物語がスタートします。しかし、まだまだ全然これだけではこのゲームの魅力を語り足りていません。次回も引き続き『ファイアーエムブレム 風花雪月』について語りたいと思います。

オープニング画面

 

『ファイアーエムブレム 風花雪月』の任天堂の公式ホームページはこちらです。

 

次回は『ファイアーエムブレム 風花雪月』の最初の大きな分岐点となる学級選択について詳しめに語っています。興味を持っていただけた方はこちらからどうぞ。

isanamaru.hatenablog.com