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『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』について発売前から語りたい

2022年4月12日の夜、『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』の英語版・日本語版の第2弾PVが公開されましたね‼︎ 第1弾では漠然としていたゲームの内容が徐々に明らかになってきました。発売前だからこその妄想が広がって楽しいな〜ということで、勝手に『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』についての予想&妄想を語りたいと思います。

 

ファイアーエムブレム無双 風花雪月スタート画面

 

「もう一つの物語」始動

『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』の第1弾トレーラーでは、「あり得たかもしれないもう一つの物語」を描くということが明らかにされました。


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この映像では、本編の5年後とはまた違う新しい衣装を身にまとったエーデルガルト、ディミトリ、クロードたちが豪快に沢山の敵兵を薙飛ばしていく様子などが見られ、パッケージも公開。「もう一つの物語」というのは、本編では国ごとに分かれ敵対してしまったエーデルガルト・ディミトリ・クロードの3人が手を取り合い、ベレト(ベレス)と共に一致団結して敵に立ち向かうというものであり、ベレスと剣を交えている紫の髪の青年は倒すべき敵なのだろうと予想していました。多分多くの皆さんもそうじゃないかなと思います。背中を預けて敵と対峙するディミトリとクロードや、ディミトリとエーデルガルトの喧嘩をクロードが仲裁しているように見える場面に、本編では実現することのなかった3国の共闘が実現すると、私もかなりはしゃいでいました。

『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』でも変わらず美しく野望に燃えるエーデルガルト、目元が涼しげでお父様似なんだな〜って感じのディミトリ、何着てもとにかく痺れるほどカッコ良過ぎるクロード。(私がクロード推しなので熱量が違ってますが許してください。)

この第1弾PV公開後、私の周りではPVにもパッケージにもベレスしか出てきていないことから「このゲームにベレトが出るのか出ないのか」ということを心配している声ばかりだったように思います。

しかし、新たに公開された第2弾トレーラーでは、とんでもなく大きな衝撃が走りました。なぜなら、ベレト(ベレス)ではなく紫色の髪の青年(女性に性別変更可)シェズこそが『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』の主人公だったんですよね。しかも「灰色の悪魔」ベレト(ベレス)は、主人公の前に立ち塞がる存在であることが明らかにされました。


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この第2弾トレーラーを見た皆さんの反応は、見事に真っ二つでしたね〜。ガッカリしている方もいれば、面白そうだと盛り上がる方もいて、同じゲームを紹介している映像を見て抱く感情が、人によってこれほどまでに相反することがあるのだなと興味深くもありました。

PVにガッカリした方は、ベレト(ベレス)がこのゲームの主人公ではなく、しかも敵側にいるということに失望したようですね。

本編の『ファイアーエムブレム風花雪月』は各級長さんたちの勝利を描いた物語であると同時に、教師と生徒という関係を超えた深く強い絆を得ることによって「灰色の悪魔」とさえ呼ばれていた主人公が柔らかな感情を取り戻す物語でもあります。プレイ中は主人公の目を通して世界を見てきたわけですから、ベレト(ベレス)に強い思い入れがあるのは当然だと思います。

ベレト(ベレス)を愛して、生徒たちとの結びつきに感情を揺さぶられた方ほど、ベレト(ベレス)が主人公じゃない『ファイアーエムブレム風花雪月』なんてあり得ないと、ネガティブな気持ちになったのだろうと思います。

でも逆に第2弾PVで盛り上がった方も、同じく今作ではベレト(ベレス)が主人公ではなく敵側である、というところに期待を寄せているようです。

『ファイアーエムブレム風花雪月』は級長さんたちとベレト(ベレス)がルミール村で出会ったことで始まる物語でしたが、『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』では、そもそも彼らが出会わないという大胆さ。製作陣は本気で「もう一つのフォドラの物語」を生み出したのだなと感じます。しかも本当に敵側であるとすれば、ベレト(ベレス)と剣を交えることができるわけですよ。これって常にマイユニットとして主人公を操作する側にいる本編では、絶対に実現できないことですよね。「灰色の悪魔」と恐れられたベレト(ベレス)の傭兵時代を、私たちは知らずにいたわけです。それがこの『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』では明らかになるのなら見てみたくないですか? どれだけ先生は強いんだろうかと、戦いっぷりを想像するだけでワクワクしてきちゃいます。

第2弾PVでポジティブな気分になった方は、ベレト(ベレス)にズームしていたのではなくキャラクターたちの群像劇として楽しんでいたり、『ファイアーエムブレム風花雪月』の世界観に思い入れがありつつも俯瞰して見ていて、無双という別のゲームの形で新たなフォドラの物語を味わえることに期待を感じた方なのかなと思っています。

 

本編の主人公と無双の主人公

私個人としては、新しい主人公シェズの存在やベレト(ベレス)の立ち位置について、もちろん驚きはしましたが第2弾PVに全然悪い印象は持ちませんでした。

『ファイアーエムブレム風花雪月』と同じキャラクターが出ているとはいえ、次に出るのは『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』というシステムも違う全然別のゲームですからね。本編の正式な続編としてベレト(ベレス)と敵対する物語がリリースされるわけではないですし。なんとなくではありますが、新しい衣装を着た生徒たちの姿は、本編の5年後の姿よりもちょっと若いような印象を受けませんか? ディミトリなんか眼帯してないですし、表情も闇落ちしちゃったズブズブした感じが無いですよね。そこに広がるのはきっとパラレルワールドなわけですよ。もう一つの物語なんですから。

『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』での主人公シェズは士官学校の教師になるのではなく生徒として加わるようなので、ベレト(ベレス)と全く同じ立ち位置になるということにはなりません。シェズと生徒たちの関係は、本編でベレト(ベレス)と生徒たちが育んだ絆とは当然違った形になるはずです。どうやら食事を振る舞う(と言うことは主人公が料理を作るのか!)こともできるようですし、生徒たちは教師であるベレト(ベレス)にはしなかったような言動をシェズに対してするなどして新しい一面を見せてくれるかもしれません。

それに、ベレト(ベレス)が倒すべき憎き敵であるとはまだ確定してはいないと思うんですよね。シェズにとって討ち取りたい敵ではなく、乗り越えるべき高い壁として立ち塞がっているということなのかもしれないじゃないですか。フォドラで一番だと名高い傭兵であるベレト(ベレス)が力を貸してくれたりする展開も無しではないですよね。なので、Twitter見ているとベレト(ベレス)が主人公じゃないなら買うのやめると言っている人も見かけますが、見切ってしまうのはまだ早いんじゃないかなぁと思ってます。ヒルダの兄のホルスト卿やカスパルの父親のベルグリーズ伯らしき人物の姿もあり、本編では名前しか出てこないキャラクターも姿を見られそうな気配もしますしね。

もともと『ファイアーエムブレム風花雪月』本編でも、帝国・王国・同盟・教団が勝利を収めるルートがそれぞれ存在しているわけで、それ自体が「〜じゃない物語」であると言えますよね。しかも主人公と級長さんたちの出会いはあまりにも運命的です。だからこそ、フォドラの地を舞台に全く違う物語を作り出そうとするなら、ベレト(ベレス)ではない人物の目線で世界を見る必要があったのでしょう。だからこそ、無双では級長さんたち3人と出会うことになるのはベレト(ベレス)ではなく、新主人公としてまだ未熟な傭兵のシェズが据えられたのだと思います。

どうやら何か強くなりたい目的がある様子ですし、まだ傭兵として(多分人間としても)未熟なシェズが、エーデルガルト、ディミトリ、クロードたちと出会って共に過ごしながらどのように成長していくのか、気になります。

 

新主人公シェズに願うことは

『ファイアーエムブレム風花雪月』の物語は、どのルートを選んでも勝利してフォドラを統一するものの、かつての友と命を奪い合い戦った傷の痛みをその胸の奥に感じながらも前を向くといった、少しビターな結末です。そこがとてもいいわけで、きっとシェズが主人公となるこの無双でも、少し切なさもある奥行きのある物語になるのだろうと期待しています。

ただちょっとだけ不安はあるんですよね。

思い出すのもつらい、はるか昔の話なんですけれども、(タイトル言いたくないんですが)敵側の少年を主人公にして前作の続編を作ったアニメ作品を視聴していたことがありまして。好きな作品の続編なので一生懸命見てたんですよ。最初のうちは良かったんですが、徐々に前作の主人公の出番が増えて続編の主人公の扱いが雑になり、結局最後まで見届けましたが続編の主人公の少年の存在ってなんだったんだ? としか感想が出てこなかったという苦い経験があるんですね。ホント残念な経験だなと今でも思ってるんです。

『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』ではシェズが主人公。彼(彼女)がこの作品で一番重要なポジションであるべきなんだと思っています。本編が素晴らしいゲームだったからこそ、新主人公のシェズが本編の主人公であるベレト(ベレス)の引き立て役のようであってはほしくないと、私は声を大にして言いたいんですよ。

もう製作陣を信用するしかないのですが、シェズが今作の主人公らしく、プレイする私たちの心を掴む活躍をしてくれる物語となっているようにと願うばかりです。紋章石を目当てにレア様が捕らえようと遣わした追手を斬り捨て逃げ続けているベレト(ベレス)をシェズが救うくらいの展開になってほしいと思っています。

発売まであと約2ヶ月。アクション性のある無双のゲームを果たしてちゃんとプレイすることができるかは心配ですが、私はシェズと共に新たなフォドラの物語を目にすることができるのを、今から心待ちにしています。

 

ということで、発売された『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』をプレイして感じたことを語った記事を11本書いています。興味を持たれた方は、こちらからどうぞ。

isanamaru.hatenablog.com