皆さんは『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』(以下『風花雪月 無双』)をプレイしたことはありますか? このゲームは「もうひとつの物語」と銘打ち、『ファイアーエムブレム 風花雪月』(以下『風花雪月』本編)と同様に大聖堂に併設された士官学校に一度は学友として集った生徒たちが、それぞれの信念のもと国の未来をかけて三つ巴で戦う無双ゲームです。
士官学校に入ることとなったシェズが、金鹿の学級を選ぶと進むこととなるのが、同盟ルートである黄燎の章。今回はシェズが共に戦うこととなるレスター諸侯同盟の人々について、個人的な思い入れを織り混ぜつつ語りたいと思います。
同盟軍の面々
金鹿の学級を選んだシェズが黄燎の章で共に戦うこととなるレスター諸侯同盟は、帝国や王国のような専制君主制ではなく、五大貴族による合議制。盟主であるリーガン家がリーダーシップを執り、多くの貴族を取りまとめています。固定キャラはシェズを除いて10人です。
金鹿の学級
シェズが士官学校で一緒に過ごす金鹿の学級の生徒たち。次期盟主のクロードが級長とはいえ、国の在り方からしても主従関係はあってないようなもの。平民の生徒も多く在籍していて、自由な雰囲気の学級です。
クロード=フォン=リーガン
金鹿の学級の級長。レスター諸侯同盟の盟主であるリーガン公の孫であり次期盟主。同盟のトップに立つことが確定していながら、自分を異物だと言うのは卑下とかじゃなくて、彼の出自の匂わせ。飄々としているクロードですが、その胸の内には孤独感も抱いているんですよ、人間だもの。腹心と呼べるような存在を持っていないため、彼は孤軍奮闘していて大変そうだなと気の毒になっていました。
『風花雪月』本編でうまく回避できていた彼の出自に関しての事態に本作では直面することとなり、彼はかなりツラい決断をせざるを得なくなってしまいます。これがかなりのターニングポイントになっていると思います。
クロードの2年後の姿、めちゃくちゃ良いですよね! 『風花雪月』本編での盟主の威厳を醸し出そうとしている5年後の装いよりもずっと軽やか。それにちゃんと本作では防具も身につけていて、本作では自らより前に出て戦っていくスタイルということですね。クロードは何を着ても素敵です。
ヒルダ=ヴァレンティン=ゴネリル
従者を持たないクロードの頼りになる右腕と言ってもよい存在。クロードとヒルダのバディ感、好きなんですよね。『風花雪月』本編でのコスチュームも可愛かったですが、本作もとても可愛いです。可愛いと強いを難なく両立させるヒルダ。ホント言うことなし。最高です。
ヒルダが明るく戦ってくれるので、操作してて気分がいいです。無双と相性が良いキャラクターなんじゃないかなと思います。
ローレンツ=ヘルマン=グロスタール
リーガン家と並ぶ大貴族の息子ということやクロードが胡散臭いこともあって、ひと言物申すポジションのローレンツ。でも本作ではそこまで対立はしてなかった感じ。
彼の攻撃の時にバラが舞うのに感激しませんでしたか? 私はしました。やっぱりローレンツにはバラですよ。「いかにも」から逃げなかったのはエラいです。それにしても鎧の上にもう一枚着てるのって何でなんですかね。横っちょ編み編みでびっくりしました。ローレンツの美意識にゴツい鎧は合わないってことなのでしょうか?
リシテア=フォン=コーデリア
魔法と言ったらリシテアですよ。必殺を敵にぶちかます前の、突き放したような表情が堪りません。パッツン前髪が可愛いクールビューティーですよね。戦闘ではとても頼りになりました。
訳あって長く生きられない体を抱えて戦っているリシテア。無双ゲームのため、彼女の悲壮感は薄まって感じます。彼女が望む穏やかな生活のためにも早く戦争を終わらせねばと、散々戦わせつつ思ってました。
シェズとの支援会話が可愛くて可愛くて、ニヤニヤします。
マリアンヌ=フォン=エドマンド
戦うのなんてきっと嫌なはずなのに、ちゃんと敵を倒してくれてました。攻撃の時の掛け声に必死さを感じます。馬のドルテを召喚させて敵を蹴散らしていくのがめちゃくちゃ楽しくてクセになってました。
個人的には、本作ではマリアンヌ本人よりも養父のエドマンド辺境伯の変な存在感の方が印象的でした。お金に物言わせてクロードに恩を売ろうとしてるのか、ただたかられてるだけなのか。是非ともお顔を、せめてお名前を知りたかったなぁ。
ラファエル=キルステン
筋肉は人を幸せにするんだなぁとラファエルを見ているとしみじみ思います。彼に拳で戦ってもらうことに、微塵も迷いは生まれませんでしたね。何もないところから大岩を作り出して敵をぶっ飛ばしてしまう錬金術のような攻撃がなかなか面白いです。
『風花雪月』本編とのイメージが一番変化が無かったキャラクターかもしれません。ラファエルの変わらぬ朗らかさは安心感があります。
イグナーツ=ヴィクター
本作ではグロスタール家の騎士になっているイグナーツ。士官学校に入ったのは騎士になるためなので、本来なら良かったねってことになるんでしょうが、それでも絵を描くことがどうしても諦めきれないということがダダ漏れ。ローレンツもすまなそうな顔になってしまいます。
絵の具を撒き散らしてのイグナーツらしい攻撃に、どうしてもスプラトゥーンを連想させられてしまってました。
レオニー=ピネッリ
年が近く、自身も傭兵ということもあって、シェズと馬が合っている印象のレオニー。傭兵になって稼ぐために村の人たちから借金をして士官学校に入ったにもかかわらず、本作では早く休止となってしまい学費も一部返されるだけという気の毒すぎる状況に。
絶対に会話があるはずだと、彼女のためにどうにかしてジェラルト傭兵団と灰色の悪魔を自陣の仲間に引き入れなければ! となりました。
ここまでが金鹿の学級の生徒たち。それぞれ大きく立場が違うこともあって、帝国や王国と比べると、仲は良いけどまとまりに欠ける印象です。
同盟軍の人たち&無双で初めまして
金鹿の学級の生徒以外で説得なしで同盟軍に加入してくれるキャラクターは2人。
しかも『風花雪月』本編で私が一番会いたかったヒルダのお兄さまホルストがプレイアブルで加わってくれたのがうれしくて仕方ありませんでした。やった!
シャミア=ネーヴラント
やっぱり同盟は弓でしょう! ってことですよね。クールにそして的確に敵を射抜く姿、カッコいいです。
シャミアも傭兵ということで、彼女からは忠誠心や仲間意識とはちょっと違う、課された仕事としてきっちりとやり遂げるというスタンスを感じます。シェズも大いに刺激を受けたことだろうと思います。
ホルスト=ジギスヴァルト=ゴネリル
満を持しての登場ですよ! 濁点が多くて名前からして強そうです。ヒルダのお兄さまということで私は細面の美青年って感じで想像していたんですが、実際のホルストの顔立ちや体格はかなりゴツめ。たしかにこれなら斧が似合うよな! と納得しかけていたら剣の使い手だと分かり、しかもスピードも速くて意表を突かれました。
武人としてもとても快活な性格で、ホルストと共に過ごすのは、非常に心地よいだろうと思います。そんなホルストが一歩下がってクロードをしっかりとサポートする姿勢を崩さないことにより安定し、次の一手を打つことができているんですよね。ホント、彼がいるのといないのとでは、全然レスターの雰囲気は変わっていただろうと思います。
紋章を持っていなくとも、そこいらの紋章持ちも敵わない程の強さを誇り、フォドラに名を馳せているホルスト。パルミラがちょっかい出してきてるのを彼が跳ね返しているからフォドラは平和なんですよ。登場人物の中でホルストが一番強いんじゃないですかね。
同盟軍の印象
帝国は魔法勢が多く、王国は騎士の国ということで槍使いが多いのですが、同盟は盟主のクロードをはじめとしてイグナーツやレオニー、シャミアがおり、弓使いが多い印象。本作ではスカウトが無いので、ちゃんとそれぞれの軍で特徴出てますね。
クロードは専用兵種であるドラゴンロードとバルバロッサを見ても分かる通り、ドラゴンに乗っている兵種が似合うし、その上めちゃくちゃ強いんですよね。でも私の操作の拙さもあって、なんとなく空を飛んでいる兵種って、自分が狙った通りの所に攻撃が決まっているのかが実感しにくい気がしてました。クロードは動く範囲が大きく縦移動もするし、動きが速いから画面から見切れてしまうし、しかも弓ですしね。なのにその戦闘で一番敵を倒してたりするのはさすがだなって感じです。
ホルストさんにはガンガン出撃してもらいました。あの骨太ながっしりした体格で、剣を操るなんてカッコいいですよね。紋章に頼らない強さ、最高です! しかも性格が良い!
盟主には皇帝や国王ほどには権力が集中していないため、クロードがリーダーシップを発揮してはいますがスムーズには事が進まず、キツそうだなぁという場面が多々あります。軍内部での物事の進み具合が帝国や王国とはかなり違う印象なので、対比が面白く感じられました。
次回は赤焔の章のストーリーについて語っていきたいと思っています。