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『時光代理人 -LINK CLICK-』について語りたい④映像・音楽編

皆さんは『時光代理人 -LINK CLICK-』をという作品をご存知でしょうか。2021年4月から中国で配信された、李豪凌(リー・ハオリン)監督・脚本のオリジナルWebアニメで、日本では2022年1月からTOKYO MXなどで日本語吹替版が放送されていました。

この『時光代理人 -LINK CLICK-』の中国での人気がどれほどかというと、bilibili動画で総再生回数1.6億回を突破し、『あんさんぶるスターズ‼︎』とコラボ。日本でも『IdentityV 第五人格』とコラボしていました。

制作決定という2期の日本上陸が今から待ち遠しくて仕方ありません。ということで、前回はこの『時光代理人 -LINK CLICK-』のストーリーを考察して語りましたが、今回はこの作品の映像や音楽について語っていきたいと思います。

ヒカル(陸光)とトキ(程小時)

 

映像編

実は日本とも縁が

中国のオリジナルアニメである『時光代理人 -LINK CLICK-』ですが、この作品には新海誠監督作品『言の葉の庭』『君の名は。』などで美術監督をされた丹治匠さんなど、日本人の方がスタッフに名を連ねているんです。温かみのある優しい色使いの背景がしっくりくる感じ、そういうことか〜と思いました。実は日本にとっても縁が深い作品でもあるんですね。

また、キャラクター原案は韓国のイラストレーターのINPLICKさん。私はこの方の描かれる夢かわいい色合いなのにクールなイラストがとても好きなのですが、この『時光代理人 -LINK CLICK-』では白と黒をイメージカラーに、スタイリッシュな印象でトキとヒカルが描かれていてとにかく素敵です。

このように『時光代理人 -LINK CLICK-』は中国のオリジナル作品ですが、それと同時に日本と韓国の要素もうまく取り込んでブレンドした作品だとも言っていいかなと思います。日本のようにテレビ放映ではなくネット配信だということで、最初から海外で視聴されることを前提にして制作されているのかもしれませんね。

 

ネット配信版とTV版の差異

ネット配信では映像の尺についての制約はありません。『時光代理人 -LINK CLICK-』も、オリジナルでは番外編は短くストーリーの盛り上がる回では少し長めにという感じで、話数によって長さを変えてあるんです。

とはいえTVではタイムテーブルが決まっていますから、いくら盛り上がっていても決められた時間内にキリのいいところまできっちり収める必要があります。ということで、オリジナル映像を日本のTV放送の枠に合わせるため、尺が長いものはカットしてTV版が作成されています。カット前のオリジナル版はアマプラなど配信サービスで見られると知り、録画したものと見比べてどこがカットされていたか確認するなどして楽しんでいました。

逆に尺が短いものは付け足しがされています。番外編は本編が明らかに短く、日本で放映された時の後半部分は、歌と共にトキたち3人のイラストが何点も映し出されていました。中国ではどうだったかというと、この後半部分で視聴者参加の企画が行われていたようです。制作側と視聴者の距離が近い感じがしますね。積極的に視聴者を巻き込めるのは、ネット配信の作品ならではだなと思います。

また「俺たちの店がオープンするよ」というセリフから始まるトキのナレーションで自分達の紹介をする冒頭部分、なんとなく海外のドラマっぽい感じがして私はけっこう好きなのですが、これも尺の調整部分かもしれませんね。

 

音楽編

OPの曲と映像に釘づけ

放映開始を今か今かと心待ちにし、いよいよ迎えた『時光代理人 -LINK CLICK-』第1話。私はオープニングから、いきなりものの見事に胸を撃ち抜かれてしまいました。

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涼やかな声のボーカル曲のオープニング映像。その中でひときわ目を引くのが、キャラクターたちによる手の動きがとてもインパクトが大きいダンスです。

このダンス、フィンガータットと呼ばれるものらしいですね。このOPのダンスをダンサーの方が実演してみせている動画もあるくらいなので、注目されているダンスなのかもしれませんね。私はダンスのことに疎いので、足でステップを踏まない手の動きだけのダンスだということだけでもとても新鮮で、かなりの衝撃を受けてしまいました。しかもダンスの滑らかな動きを再現したアニメーションで、キャラクターがヌルヌル動くんですよ。一発でクセになってしまいました。音楽も映像もスタイリッシュで、大人ぽい作品だということがよく伝わってくるステキなOPだなと思ってます。

OP曲「Dive back in time」は中国で使われていた曲をカバーして使用。中国版のオリジナルは白鯊JAWSという北京の3ピースバンドの曲で、日本版では福建省出身で日本在住の歌手Gen Kakonさんが歌っています

私はこの曲のサビのファルセットの部分が非常に気に入っています。中国版と日本版とではアレンジが違っていますが、どちらも素敵。中国版・日本版共にiTunesに入っていますので、ぜひ聴き比べてみて欲しいなと思います。

Dive Back In Time (Live)

Dive Back In Time (Live)

  • 白鲨JAWS
  • マンドポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
Dive Back In Time (feat. Gen Kakon)

Dive Back In Time (feat. Gen Kakon)

  • bicaso
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

中国で行われたbilibiliのイベント「2021最美的夜 bilibili晚会」では白鯊JAWSがライブで「Dive back in time」を披露していて、bilibiliで視聴することができます。ダンスや映像の演出がなかなか凝っていて、トキがスクリーンに映し出された瞬間に「ふぉ〜」って感じで観客が盛り上がる様子に、こういう時の反応ってどこでもいっしょなんだなと感じます。

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ED曲も技アリ

OPと同様に、ED曲「Over Think」もEAとERANによる兄弟ユニットEAERANによる日本語訳カバーとなっています。

物語のラストにかかるように重たい音のイントロが流れ始めるんですが、数回にわたる物語の時など「次はどうなってしまうの?」と頭の整理ができないままED曲に入り現実に引き戻されてしまうので、余計に物語が頭から離れなくなるんですよ。ホントに見事なタイミングです。これによってアニメっぽさも薄れるというか、ドラマを見終えた後のような気持ちになります。

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音楽にも日本人スタッフのお名前が

美術で丹治匠さんなど日本の方が参加されていますが、音楽にも実は新海誠監督の『秒速5メートル』など天門さんといった日本人の方が参加されています

物語を彩る劇伴がカッコ良いなぁと思う方も多いんじゃないかなと思います。日本での『時光代理人 -LINK CLICK-』全話放映を記念してYouTubeで劇伴ライブが配信されていて、音楽で作品を振り返ることができます。作品の映像に合わせての演奏ということで、ライブならではの臨場感に何度聴いても痺れちゃいます。

www.youtube.com

 

『時光代理人 -LINK CLICK-』のサウンドトラックのアルバムもiTunesに入っています。劇伴だけでなく挿入歌もこれで聴けちゃいます。ちなみに私のお気に入りは「Power」という曲です。

Power

Power

  • 天門
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

ショートアニメ『時光代理人 小劇場』

bilibiliで『時光代理人 -LINK CLICK-』のショートアニメを配信しているということを知ったのは、日本での放映が終わって全話見届けた達成感が喪失感へと変わり始めた頃。2期まで待てない気持ちを持て余し出していた私は、もちろんすぐさまbilibiliに観に行きました。

本編ではトキもヒカルもリンもスラッとしていて、かなりスタイルの良いキャラクターとしてデザインされていますよね。そんな彼らですが、 bilibiliで配信されているショートアニメ『時光代理人 小劇場』(中国語の正式タイトルは『时光照相馆的日常』)では、なんと1.5頭身に可愛らしくデフォルメされた姿で登場します。

さらに驚くのは、サカナクションの「新宝島」の女性ボーカルによるカバーがOP曲に使われているということ。しかもちゃんと日本語で歌われているので、最初は何が起きているのか訳が分かりませんでした。どうやらbilibiliでこの曲で踊る映像が流行ったそうで、OPではちっちゃくなったトキたちがこの曲に合わせて踊っています。

この『時光代理人 小劇場』に描かれるのはトキやヒカルたちの日常生活。bilibiiでの配信なのでもちろんトキたちは中国語で喋っています。中国語ってそもそもわからないし、すごく早口なんですよね。でも、大丈夫!ちゃんと中国語と英語での字幕が入っています。

私が好きなエピソードは、写真館の宣伝のため「イケメン」のヒカルの写真をSNSにアップすることになるというもの。トキに頼まれて自撮りをするヒカルですが、渋々なので当然写真の出来もイマイチ。ということで、トキが過去に戻って勝手にヒカルの中に入り込み、自撮りをやり直しちゃうんです。

みんな1.5頭身だというのに、なぜかヒカルの自撮りは本編の頭身が高い姿になっていてインパクトが強い上に、トキが撮り直した写真ではヒカルの表情が笑っちゃうほどしどけなくてセクシーなんですよ。ダイブする相手がヒカルだということでトキがかなり好き放題やっているのがわかり、2人の仲の良さを感じられます。

本編でのスタイルの良い姿もギャグにしてしまった小劇場。すでにけっこう弾けてますが、7話から変わったOP映像のはっちゃけぶりは想像を軽く超えてきました。なんかね、ものすごいです。

www.bilibili.com

 

最終話でお腹刺されて大変な状況にあるヒカルが非常に元気そうで、良かったなって感じですね。普段クールな分、彼は破壊力があります。

『時光代理人 小劇場』はおチビのトキやヒカルの動きがかわいらしく、ほのぼのした物語が多めで、見ていてとても癒されます。毎月10日に更新されており、時光代理人ロスでポッカリ空いてしまった私の心の隙間を、この『時光代理人 小劇場』が埋めてくれています。

 

日本で2期放送を待ってますから!

この『時光代理人 -LINK CLICK-』、中国ではbilibili動画内で9.8という高評価を受けて第2期の制作が決定しており2022年中に配信予定ですし、実写ドラマ化も決定していたりもします。たしかに実写化に向いている気がしますね。ガッツリお金をかけていい実写を作ってもらいたいなと思います。

またFunimation他でオリジナル版(英題「Link Click」)が世界展開的に配信されていますし、世界最大級のアニメデータベースサイト「MyAnimeList」でのスコアは8.79と、海外でもかなり高い評価となっているんですよね。

myanimelist.net

 

第2期が日本で放映されるかはまだ未定ですが、中国での配信が終わった後に日本版が制作されることを考えると、どんなに早くても放映は2023年に入ってからだろうと思います。豊永利行さん、櫻井孝宏さんと豪華声優を起用していますし、海外でも高く評価されているこの『時光代理人 -LINK CLICK-』の2期の日本での放映を首を長くして待っていようと思います。

 

前回は『時光代理人 -LINK CLICK-』を深掘り考察しつつ語っています。興味を持っていただいた方はこちらからどうぞ。

isanamaru.hatenablog.com